強制執行の体験談(3)

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建物明渡の判決を言い渡された賃借人のもとへ、強制執行手続に基づいて催告へ行くと、よく次のようなやり取りがあります。

執行官「○○さん、裁判所です。あなたは○月○日の判決に基づいてこの部屋から出ていかなければなりません。今日は、そのお話をしにきました。」
賃借人「その裁判なら控訴したから、まだ続いてるよ。」
執行官「控訴をしても、判決に仮執行宣言というのが付いているので、別の手続きをしないと、この部屋は出て行かなきゃいけないのです。」
賃借人「えっそうなの。そんなの知らなかった。」

強制執行手続は、判決が確定した時もしくは判決に仮執行宣言が付されている時には、進めることができます。
控訴が申し立てられると判決は確定しませんが、仮執行宣言付の判決だと控訴があっても強制執行はそのまま進んでいきます。

仮執行宣言付の判決に基づく強制執行を止めるためには、賃借人は、裁判所に「強制執行停止の申立」を行う必要がありますが、この申立には「担保の提供」つまり裁判所に保証金を支払うことが必要となります。
この担保は、場合によって変わりますが、何十万もしくは何百万円単位となることが多いため、大体の賃借人はここで断念してしまいます。

賃料不払いによる建物明渡の判決の場合、仮執行宣言が付されることが多いため、控訴審等で裁判が続いていても、建物明渡の強制執行は終了します。